Law of the West 西部の掟

law of the west

西部、それは浪漫の時代

街を守るシェリフ、その巧み(?)な話術

荒野の村、吹き抜ける乾いた風、そして駆ける馬の蹄の音。
アメリカ西部の開拓時代、それは漢のロマン満載の素晴らしき時代。
このゲームはそんな時代を舞台に、街を守るシェリフ(保安官)を主人公とした会話選択式アドベンチャーだ。

……そう、ジャンルは「会話選択式アドベンチャー」
広義では「探偵神宮寺三郎」や「ポートピア連続殺人事件」、「ときめきメモリアル」などと同じジャンルである。
『西部劇が舞台なのに会話選択式とか、緊張感のカケラもねえじゃねえか! 西部のシェリフが殺人捜査したり、伝説の樹の下に呼び出されたりするのかよ!』と思うのは無理もない。やはり、普通はガンシューティングを想像するだろう。
しかしこのゲームは、ただの会話選択式のアドベンチャーではない。想像通りの西部劇っぽさを加えた斬新なゲームシステムが売りとなっている。

ゲームは全11ステージ。各ステージにつき一人、会話相手が出現する。この相手と四択の会話を計三回選ぶことで、相手の反応が大きく変化する。
どう変化するかというと、例えば相手を怒らせるような選択をした場合、銃を抜いてシェリフを撃ってくる。さすが西部、気が短い!
そして困ったことに、(相手や選択肢にもよるが)結構な確率で会話は失敗に終わり銃撃戦となる。まあ、半分くらいはシェリフが相手を煽ってる感はあるのだが
銃撃戦となった場合、もちろん勝負は早撃ちだ。撃たれる前に相手を撃ち殺してやろう。それで問題なく次のステージへ進める。
……というか実は、会話の成否に関わらず相手を殺せば次のステージとなる。(スコアは入らない)
拳銃はいつでも抜けるので、タイムアタックを行う場合に一番早いのは会話前に撃ち殺すことである。
出会い頭に言葉を交わすこともなく、問答無用で撃ち殺すシェリフ。西部劇の悪役でもそんな真似はしねーよ。

相手の意志を汲み取れば会話は成立する、はず

さて、会話相手との結末(銃撃戦になるか)は三回目の選択肢を選ぶまで分からないのだが、そこで油断してはならないのが西部である。
街の影には暗殺者が潜んでおり、虎視眈々と会話相手を暗殺する機会を狙っている。
選択肢に集中しているといつの間にか暗殺者が出現して会話相手が殺される、という事態を招くこととなる。
シェリフたるもの、会話の返しを考えつつ暗殺者に注意することは必須スキルだ。
(賞金首や重要な情報を持った人物ならともかく、一般人まで暗殺者に狙われる理由は不明。きっとそれが西部なのだろう。現代ニッポン、平和でよかった)

ここまで人を殺すことばかり書いてきたが、そもそもジャンルは「会話選択式アドベンチャー」である。会話が成功すれば(暗殺者以外は)撃ち殺す必要もない。ここは冷静に、熱くならず会話を選択していくことが大切だ。
思い返せば「ポートピア」では会話から小さなヒントを集めて推理を進めていったし、「ときめきメモリアル」では三年間ひたすら電話をし続けて女の子を攻略したこともあった。(これはちょっと違う気もする)
その会話の内容だが、例えば一人目の相手である「ならず者」とは以下の様な会話ができる。
(ならず者:な、シェリフ:シ で表記)

な)お前がこのケチくさい街のシェリフか?
シ)それがどうしたチンピラ野郎?
な)ハラの出たシェリフはみんな間抜けだな。
シ)お前はピストルをおもちゃにしているガキさ。
な)オレはもう10人もやったんだぜ。
シ)すぐ頭にくるんだな。狂ってるな。
な)しねー! しねー! しねー!(発砲)

なんだこの低レベルな会話。というかシェリフも煽りまくって喧嘩する気満々。(選択したのは筆者だが)
もちろん相手によって選択肢は変わるが、大筋はだいたいこんな感じ。そりゃ会話するのも嫌になって先制で撃ち殺すよ。
もちろん他の10人についても、選択肢によってはこのようなバカっぷりを存分に発揮する。
様々な会話パターンを(バカっぷりを見るために)楽しめるあたり、アドベンチャーとしての点数も高いだろう。
時間切れになるとなぜか空から爆弾が降ってきて相手が死ぬあたりも、バカゲー要素満載だ。

西部の掟(物理)

殺伐とした(バカっぽい)会話のやり取り、会話前から相手を撃ち殺せるシステムなど、バカゲーとしての評価は非常に高い。
よほどのハイスコアを目指さない限り難易度は低いので、様々な会話を探しながら気に食わない奴は射殺、といった形で気軽に楽しめることができる。
西部の掟、それはきっとシェリフ(プレイヤー)が掟。
ハイスコアを目指すも会話前に全員射殺するも、それがきっと西部の掟になるのだろう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする